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  • 執筆者の写真peacecellproject

ドホーク滞在記その③ by 大谷賢治郎(演出家)

更新日:2023年12月3日


9 月 13 日、ワークショップ 3 日目。

この日はダブルヘッダー。午前中は大学で若い女性たちを中心とした女性の人権や若者の自立支援、女性の雇用のための職業訓練、環境問題、平和構築など様々な課題に取り組む組織、Better World とのワーク。みんな⺠族衣装を着飾り、メイクもバッチリ、中にはハイヒールの子や香水をつけまくって いる子も。活動内容を語る彼女たちの熱い姿勢に敬意を表しつつ、ワーク中もずっとおしゃべりしたり、携帯いじったり、鏡見たり、時に集中があっちゃこっちゃ行ったり、色々な意味での(笑)若きエネルギーを感じる。個性そして自由を尊重する姿の表れかなと。


集中があっちこっち行きながらも笑い声絶えることなく色々なワークを楽しそうにこなしていく。ちょっとふざけているように見えても話を聞いてないよう に見えても(通訳の二人はちょっとムカついていた笑)、彼女たちは吸収しているようだし、こっちがスイッチを入れて向き合って組織の名前でもある「より良き世界」を作るために演劇ができること、芸術ができること、日本でも若者の自殺率の高さ、自己肯定感の低さが顕著であることを真っ直ぐに伝えると、自分たちの理念と重ね合わすかのように真剣に話しを聞いてくれていた。


この文化に於いて女性が自立するということは、日本の価値観では計りえない。⻄洋的な価値観の押し付けにも疑問を禁じえない。ワークショップをしながら夢見たのは、いろんな国の女性たち(勿論男性たちもだが)と国際交流的な意見のエクスチェンジも出来る場を作ること。それを演劇というプラットフォームを使ってやってみたいと妄想する。


移動時間もあるので午前中のセッション終了後、お昼をカフェテリアで軽く済ませ、通訳二人のBetter World女子たちへのムカつきの発散をさらりと行い、Kurdeen幼稚園へ30 分かけてタクシー移動。先生たちが最後に残った子どもたちの見送りをするのを待ち、午後2 時半よりワークを開始する。


これまでの NGO 対象のワークと違い、幼稚園の子どもたちと出来るワークを学びたいということだったのでなるべく多くのシアターゲームなどを共有する。幼稚園の先生たちは、自主的に参加した園⻑先生の弟(トルコ・イスタンブールの大学に通う学生)を除き、全員女性だった。街中で働いている人の姿と言えば、ほとんど男性しかいないので、新鮮な光景だった。幼稚園の先生には女性が多いのか、それともこの幼稚園の特徴なのか聞いてみれば良かったと思う(しかし別の日に行った小学校でも女性の先生が多くいたので、おそらく教職には女性が多いのかもしれない)。


最初は恥ずかしそうにしていた人が多かったが、ワークを進めていくうちに、子どもたちのために学ぼうとする真摯な姿が伺えた。


その④につづく)


▶️大谷賢治郎プロフィール

演出家。1972年東京生まれ。サンフランシスコ州立大学演劇学科卒業。青少年向け演劇から人形劇、古典劇から現代劇、地域演劇から国際共同制作まで、様々な演劇の演出を手がける。2017年から2021年までASSITEJ Internationalの執行委員を務め、若い観客のための演劇の発展に尽力した。また、東京国立博物館でのミュージアムシアターをはじめ、世界中の子ども、若者、様々な能力を持つ大人、専門家を対象とした様々なワークショップのファシリテーターを務める。現在、桐朋学園大学准教授、東京藝術大学非常勤講師、東京都立総合芸術高等学校特別講師。


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