2022年、PCPはさまざまな事業に取り組むことができました。
ご支援ご協力いただいた皆様に心より感謝申し上げます。
5月、これまで任意団体として活動してきましたPCPは、一般社団法人として新たなスタートを切りました。最初に取り組んだのが、学校図書室でした。公立パヤム小学校に動く本棚を取り入れた、授業やワークショップもできる図書室を作りました。これはドホーク教育局、教育委員会からもPCPオリジナルの図書室として認可され、たくさんの教育関係者の方々が見学に来られました。生徒たちは休み時間や授業で図書室に訪れ、読み聞かせも定着してきました。子どもたちにとって身近な場所になっているようです。まっしぐらに本棚に向かい、読書を始める子どもたちも増えてきました。
夏休みには、サマースクールをオープンしました。空手、音楽、お話づくりの3コースはどれもとても人気でした。普段の学校の授業では、体育や音楽はありませんので、最初は少し苦戦しましたが、あっという間に子どもたちの想像力、集中力、創造力、才能が開花していきました。まさにスポンジが水を吸い込むが如く、私たちも目を見張りました。こうしたアートのクラスはコミュニケーションの基礎力にもなりますので、PCPの活動の軸としてさらに継続拡大させていきたいと思います。
10月には、コロナで止まってしまっていた演劇を使ったコミュニケーションワークショップを再始動することができました。ドホーク大学とのコラボで、人権学科の学生たちとNGOや国際団体の計130名が参加してくれました。私たちの最大の目的である実践的な平和構築の可能性を感じることができました。将来、
オリジナルの多言語絵本『モンちゃんとしっぽ』はブックドネーションが2,000冊完売となりました。11月には第2弾『モンちゃんサバンナへ行く』を出版し、こちらもブックドネーションが始まりました。クリスマスイブには小児がんの子どもたち27名にプレゼントすることができました。引き続き、闘病中の子どもたち、難民・国内避難民キャンプの子どもたち、そして学校の子どもたちにプレゼントしていきたいと思っています。
絵本や図書室、ワークショップに関する問い合わせも増えてきました。イラクにおけるPCPの役割が、人々のあいだにも少しずつ浸透してきたのかもしれません。大変嬉しい変化です。
2023年は、これらの活動をさらに拡大させると同時に、日本国内でも「私と世界をつなげるキャンプ」という1泊2日のアウトドアイベントを5月4〜5日で開催する計画です。 テント設営ワークショップに始まり、メディアリテラシー、近現代史(ドキュメンタリー上映とトーク)、環境、国際情勢、難民問題、哲学対話、演劇を使ったコミュニケーションワークショップなど、好きなレクチャーに参加しながら、時にボーッとしながら、自然の中で自由に講師と参加者で語り合うイベントです。食事も食育ワークショップとして参加者で作ります。詳細は来年1月以降に発表します!参加費が無料になるボランティア、キャンプリーダーの募集も始めますのでお楽しみに!!
来年もピースセル(平和細胞)を一緒に広げていきましょう!
どうぞ良いお年をお迎えください。
一般社団法人ピースセルプロジェクト
代表理事 髙遠菜穂子
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